あたなにとっての「お客さま」は誰ですか?

ビジネスモデル、新商品開発、エンドユーザービジネスセンス

質問です。あたなにとっての「お客さま」は誰ですか?

明確に答えられる人はいいのですが、もし曖昧な場合は、まずここをしっかり押さえておくべきです。

なぜなら、新しい商品やビジネスモデルを考える際に「お客さまが誰なのか」が明確でなければ考えようがありません。

私は、以前、自動車メーカーにシステムや製品を納入する会社に勤めていて、新しい商品や事業を考える研修の社内講師として多数の若手技術者と接する機会がありました。そして、彼らに「あなた、あるいはあなたの部署のお客さまは誰だと思いますか」と尋ねることがよくありました。

答えとして、「自社のシステムや製品を納入している自動車メーカーがお客さま」と答える人がかなりいました。

一方、「自社のシステムや製品を実際に使っている人、すなわち、クルマを利用する人がお客さま」と言う人もそれなりにいました。

これらはどのように考えればいいのでしょうか。

確かに仕事としては自動車メーカーの要望を満たすものを納入して対価を得ているので、目の前の「お客さまは自動車メーカー」というのも間違いではありませんが、新しい商品や事業を考える時は、自動車メーカーの向こう側にいる「クルマの利用者」が本当のお客さまであると考える方が適切であると思います。

そして「自動車メーカー」の要望だけでなく「クルマの利用者」の要望までも考えることが大切です。

このブログではこの「クルマの利用者」に相当する人をエンドユーザーと呼び、このエンドユーザーの視点を大切に考えています。みなさんの中で自分あるいは自社にとってのエンドユーザーが曖昧なら、ぜひ明確にしてみましょう。