ニーズ思考とは? シーズ思考とは?

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ニーズ(needs)とシーズ(seeds)の英語を直訳すると「needs=必要なもの、必要なこと」「seeds=種(たね)」ですが、翻訳せずに「ニーズ」「シーズ」とそのままのヨミで使われることが多いようです。

「ニーズ思考」とは、ニーズすなわち「お客さまが必要としているもの」や「お客さまが欲しいもの」から考えるアプローチを指します。 「シーズ思考」とは、シーズすなわち「実現するための技術などの実現方法」から考えるアプローチを指しています。

新しい商品やサービスを考える際に、「お客さまが必要としているもの」や「欲しいもの」がわかっていて、しかも「それを実現するための技術などの実現方法」も同時に用意できるといいわけですが、実際にはそう簡単ではないことが多いです。

ニーズはあるが、シーズがない。
シーズはあるが、ニーズがない。

ニーズは思いつくのだが、シーズと結びつかない。
シーズは思いつくのだが、ニーズと結びつかない。

など、ニーズとシーズの両方を同時に考え、しかも両者をうまくマッチさせるという所で多くの人が苦労したり行き詰まったりしているのではないでしょうか。

新しい商品やサービスを考える際は、最終的に「ニーズ」と「シーズ」(「必要なもの」や「欲しいもの」と「実現方法」)の両者がマッチしないと意味がありませんので、2つの思考は、いずれを先に考えようとしているのかが異なるだけで、片方だけを考えて終わりというわけにはいきません。

「シーズ思考」の場合(この思考は技術に強い人に多いようですが)、せっかくいいものを考えたのに買ってくれるお客さまがいないということはよくあります。この思考は「実現方法」から考えるため、どうしてもそのアイデアが自分の「できること」の範囲に留まってしまい、お客さまの「必要なもの」や「欲しいもの」とのずれが生じがちです。

「ニーズ思考」の場合はどうなるかですが、新しい商品やサービスを考える時に「実現方法」つまり「できること」の制約をいったん忘れてのびのび考えることにより、意外と面白いアイデアにつながる可能性があります。

「実現方法」の制約を後回しにして考えると必ず新しい商品やサービスの実現に結びつく保証はありませんが、よりビッグなアイデアになる可能性を秘めていますので、「シーズ思考」寄りの方は「ニーズ思考」を試してみる価値はあると思います。